驚くようなヒットというのは案外失敗や偶然が引き起こす事があります。
ノーベル賞受賞の科学者も失敗から発見があった、なんて言いますよね。

世界中の人に感動を与えた映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。

実はあの映画も計算されたものではありませんでした。

本当はキューバとマリのミュージシャンのコラボをキューバで録音しようという企画で、準備が進んでいました。

でも。。。マリから来るミュージシャンがビザのトラブルでキューバには来れず、困ったライ・クーダーが急きょファン・デ・マルコスに相談したのです。革命前のミュージシャンを集めて欲しいと。

ファン・デ・マルコスは古い良き時代のキューバ音楽を伝えていくという強いミッションで学生時代から音楽活躍を精力的に行ってこともあり、革命前のミュージシャンとの交流もありました。レコーディングまで後数日間という間にあれだけのミュージシャンを集める事が出来たのは、まさに彼の手腕と培った人間関係によるものでした。

これがブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの立役者と言われるゆえんです。

14年たった今年、実現しなかったリマとキューバミュージシャン達のアルバムが発売されました。
もしかして、このアルバムを当時録音していたら、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は生まれなかったのですね。

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